平成13年に再発見された、櫻井錠二遺品資料の中に「東京女学館第一回卒業証書授与式次第・明治24年7月14日付」があった。重要な新資料と分り東京女学館百年史資料室へ寄贈した。所が女学館ではそれまで、震災、戦災などで多くの資料が消滅していて確たる資料が無い中、当時の新聞や雑誌の記事から第一回卒業証書授与式は同年7月17日、21日などの諸説があり、益々混迷を増す事となった。また既に所蔵していた「第一回卒業証書」には明治24年3月31日と記載されている事も謎となっていた。その後東京女学館百年史資料室の元編集者の元木光雄先生から更なる確証資料として卒業証書の授与者である土方久元日記の存在のご指摘を頂き、「東京女学館第一回卒業証書授与式次第」を寄贈した由縁もあり、調査の申請準備をしていた所、首都大学東京大学院のS教授のご協力を得て、同大学図書情報センター貴重資料の中から日記のコピーを入手することが出来た。この朗報を早速元木先生にお送りし、長年謎とされていた第一回卒業証書授与式が明治24年7月14日(火曜日)と判明するに至った。尚、詳細は東京女学館編集・発行(学内誌)「菊」平成18年度の「東京女学館第一回卒業証書授与式のこと(承)」に記載されている。 |